長距離バス利用の紹介
イタリアの長距離バスについて
 イタリアには市内を走るバスの他に市外に運行している長距離バスがある。場所によっては、その区別が曖昧な所もあるが、大体、運営している会社が違っていて、バスの色も中の椅子も違う。
 市内バスはプラスチックの堅いおざなりな椅子だが、長距離だと、日本の観光バスのようなソフトで座りやすいものが使われている。当然、乗り心地もこちらの方が断然良い。
 乗場は町に1ケ所しかなく、そこから地方へとバスが出ている。切符は発着所の近くに事務所があり、各種案内と切符販売の窓口がある。行き先を言えば買えるはず。
 乗り方も国鉄のように複雑ではないので戸惑う事は少ない。ただ一番の問題は乗場である。都市から地方に行くとき、どこからバスが出ているかを知るのが難しい。ガイドブックを見てもさっぱり分からない事もある。ここでは分かる限り乗場についても具体的に紹介していきたいと思っている。

長距離バスの利用
1.バスの発着所を探す
2.長距離バス会社の種類
3.切符の買い方
4.乗る際の注意事項
1.バスの発着所を探す
 
2.長距離バス会社の種類
 長距離バスを利用する上でもッとも手間なのは、発着所の見つけること。どこからバスが出ているのか、ガイドブックも意外と詳しくは載っていない。
 基本的には国鉄の駅の近くにあるのでインフォメーションを探してそこで聞く。英語も話せるのでなんとかなる。
  ミラノ、フィレンツェ等は駅のすぐ横にあるが、ローマ等では少し離れた所にあって見つけにくい。
 ここでは実際に現地で確認してきた場所から順に掲載していく予定である。
    
   小さな都市なら町に長距離バスの会社は一つしかない。あるいは全然ないところもある。しかし、大きな都市では複数の長距離バス会社があり、それらは行き先が違うので両立している。(あっても2社くらい)長距離バスの乗場を見つけるだけで安心せず、自分が利用したい路線があるかどうかまで確認しよう。
切符の買い方
●売っている所
 長距離バス路線は都会から地方に向けて放射状に延びている。
 従って、都市から地方へ行くときは乗場が集中しているが、地方から都市に向うときは、閑散として、どこが停車場かも分からない事が珍しくなく、切符売り場等もない。タバッキ、バールか、近くにあるお店で扱っていることが多いから店で聞いてみる。その店になくてもどこへ行けば買えるか教えてくれるはず。一番よいのは、最初に行きと帰りの切符を一緒に買うことだ。
ヴォレイ イ ビリエッティ アンダータ エ リトルノ ペル (人数)ペルソーネ
人数は二人ならドゥーエ、三人ならトゥレである。詳しくはイタリア語コーナーを参照されたし。
 また、そんな所を走っているバスの場合、車内で切符を売っている可能性もある。
 切符を手に入れる事ができず乗るときは、それを確認して乗ると良い。
切符を売っているか?と聞くには、
「アヴェーテ イル ビリエット?」
 売っているなら、その場で行き先を言って買う。切符が1枚なら、
「ウン ビリエット ペル 行き先」
 後でだと、乗った駅がどこだか運転手が忘れてしまって別な値段を取られないとも限らない。また、出発するときだけ、切符売りの人が来て売ってくれるというパターンもある。リミニからサンマリノへ行くプルマンではそうだった。
 往復するときは、現地に着いたときにバスの出発時刻を確認し、同時に切符を買っておくと帰りに慌てなくてよいのではないか。
●買い方
 買い方は上記で紹介しているのと同じでよい。
 お店に入ってまず、
「ボン ジョルノ」と挨拶をしてから、
「アヴェーテ イル ビリエット?」と聞く。
 売っているなら、その場で行き先を言って買う。切符が1枚なら、
「切符の枚数 ビリエット(ティ) ペル 行き先」
例えば、ローマ行きを2枚買いたいならば、
「ドゥーエ ビリエッティ ペル ローマ ペルファ ヴォーレ」となる。
●時間割
 切符と同様に大事なのはバス運行の時刻表だ。乗る予定の前日などに確認して、当日時間をロスしないように。インフォメーションや切符売り場で時刻表を手に入れておこう。
  時刻表は「オラーリオ」だ。大抵の場合。行きと帰りの両方の時刻が載っている。帰りも乗るバスを決めておいて、その時間までに駐車場に戻るようにすれば効率よく見学できる。多くても30分おきくらいなので次々と出るという感じではない。場合によっては2時間以上間が空くこともある。

長距離バスの切符バスの切符
マルペンサ空港〜ミラノ中央駅
空港と近くの都市を往復するバスをアエロバスと表示している所もある。このバスは空港発の場合、運転手が切符を売ってくれる。まずバスを見つけたら、
「アヴェーテ イル ビリエット?」(切符ある?)
と聞いてみるといい。


3.乗る際の注意事項
出発時刻の確認
 
切符売り場・停留所の確認
 長距離バスも他の交通機関と同じで、利用頻度の高い所は便数も多いが、それほどでもなければ少ない。1日2・3本しかないのに乗り損ねると、時間を大きくロスしてしまう。事前に出発時刻を確認しておくことは重要だ。
 大きな都市からの出発なら乗るとき問題はあまり起きない。時刻表が手に入らなければ発着場に時間割が書いてあるはずなので、それを書き写す。
 しかし、この時刻表が結構くせ者である曜日だけ欠航するというパターンがある。土曜日はこの3時からのバスはないなどと小さく但し書きしてあることがある。これはおそらくかなりイタリア語がわからないと読めない。自分が乗ろうと思うバスに印があり、下に何かただし書きがあったら、近くの売店などで聞く必要がある。身振り手振りでがんばれば通じる。だめもとでやってみよう。
   イタリアの場合、長距離バスは鉄道の代わりをしているので途中でもかなり止まる。つまり、停留所が数多くある。その点が日本の帰省用やスキーバス等と違っている
 出発点は大都市でも行き先は小さな都市が多いので、そこでは大都市と状況が違う。切符売り場が分かりにくいとか、バスの停留所がどこだか分からないとか。
 特に、そこが終点でないとどこがバス停だか全く分からない事もある。何も立っていないのだ。
 いつも利用している人はどこだか知っているが初めてだとまったく分からないということもある。
 降りるとき場所をよく覚えておき、バスは来てもすぐ行ってしまうから、あらかじめそこで待機するくらいの余裕を持って乗る事。
 切符売り場も同様である。
4.都市別長距離バス情報
ミラノ
 
フィレンツェ
 
ヴェネチア
 
ローマ
 ミラノの発着所で現在分かっているのは、ミラノ・チェントラーレ駅近くの発着所だ。広場から駅を見て右側側面にある。バス停のすぐそばに切符売り場や路線図等がある事務所がある。
詳細を見る。
   フィレンツェのサンタマリア・ノヴェッラ駅の駅を見て右側に長距離バスの発着所がある。駅を出てすぐにある発着所は、市内バスのもので、長距離バスは通りを渡った向こう側にある。詳細を見る。    ヴェネチアはご存知のようにバス等の自動車は中に入れない。島の入口にあるローマ広場までである。バスの発着所もそこにあり、長距離バスの事務所にある。詳細を見る    ローマの長距離バスの乗場は分かっているのは、サクサ・ルーブラ駅前にある発着場である。ローマの北にあるポポロ広場近くから出る私鉄のローマ・ヴィテルボ線(あるいは、ローマ・ノルド線)の駅でローマからそれほど遠くない。
この駅の駅前広場が長距離バスの発着場になっている。わかっているのは「ヴィテルボ行き」がここから出ている。
詳細を見る。
フォルリ
 
リミニ
 
ペーザロ
   
 ラヴェンナには国鉄が来ているので、それで行くのが一般的だろう。でも、フォルリからラベンナへ行く方法もあるので、紹介したい。詳細を見る    サン・マリノへ行くにはリミニからバスで行くのが一番近いのでそれを紹介する。
 リミニは駅前に乗り場があり、サン・マリノはバス専用の駐車場がある。 詳細を見る
   ペーザロからウルビーノへ行く路線を近々掲載予定。    

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