聖ジョヴァンニ教会

 

聖ジョヴァンニ教会
San Giovanni Evangelista

 1510年に建てられたルネッサンス様式の教会。
 サン・ジョヴァンニとは聖ヨハネのこと。洗礼者ヨハネではなく、福音史家(エヴァンジェリスタ)の方である。
 ファサード(正面)と鐘楼は17世紀初頭に作られた、バロック様式である。
 クーポラにはコッレッジオ作の「聖ヨハネの幻視」がある。ヨハネが流刑地で見たというキリスト昇天の様子が描いたフレスコ画だ。
 このとき、コッレッジオは下から見た視点で絵を描くという彼独特の手法を試みている。しかし、クーポラの周りに作らせた明り取りの数が少なく、絵が明るく浮かび上がるという彼の意図は実現されなかった。その点を修整して描かれたのが、大聖堂にある「聖母被昇天」である。
 その他にもパルマ出身の画家、パルミジャーノやミケランジェロ・アンセルミ、フランチェスコ・ロンダーニ、等の絵がある。
 中央部にあるアントニオ・ベガレッリの作ったテラコッタ像も有名である。
 16世紀に作られた修道院の3つの回廊も一見に値するものである。修道院門衛所に申し出れば見学できる。
 また、この教会の隣には、ベネディクト修道会の運営する古い薬局があり、古くからの製法で石鹸等を作っている。