ランツィのロッジア
フィレンツェの中心、シニョリーア広場の南にあるロッジア。
ルネッサンスの昔、ミケランジェロがフィレンツェ政庁の依頼で作成したダヴィデ像が出来上がったので多くの識者が集められ、像をどこに置くかが検討された。そのとき、レオナルド・ダ・ヴィンチも呼ばれており、このロッジアの中に置くべきだと発言している。大理石は、風雨にさらされると傷むから屋根のあるところに置くべきだと主張したのだ。しかし、政庁とミケランジェロはヴェッキオ宮殿の前に置くことを主張し、その通りとなった。
このロッジアはただ単に「ロッジア」と呼ばれることが多いが、「 オルカーニャの回廊(あるいはランツィの回廊)」と呼ばれることもある。
ロッジアの中には、奥まった所に6体の上流既婚婦人の彫像が並び、その両端に「ポリュクセネの掠奪」(ピオ・フェーディ)と「ケンタウロスを倒すヘラクレス」(ジャンボローニャ)が並んでいる。
手前には左に青銅でつくられたベンベヌート・チェッリーニ作のゴーゴンの首をかかげる「ペルセウス」、右にはジャンボローニャ作の「サビニの女の掠奪」がある。
ロッジア等はなんとなく前を通り過ぎてしまうが、そこに並んでいる彫像はけっして芸術的価値の低いものではないので、ぜひ、足を止めて一時鑑賞してほしい。
ロッジア内の銅像達
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