ビガッロのロッジア

ビガッロのロッジア


 サンジョヴァンニ洗礼堂の南門の前、カルツァイウォーリ通りの入口にあるロッジア(回廊)
 1352〜58年にかけて建てられた。このロッジアは、捨子を保護するために造られた。子供が育てられない人はここにその子供を寝かせておけば、共和国が引き取り手を探してくれた。
 15世紀になってメディチ家がサンティッシマ・アンヌンチアータ広場に捨て子養育院を作ったが、これもこのロッジアと同じく子供を育てられない人の子らを保護するのが目的であった。第2次世界大戦後、大勢の子供が孤児となり行く末が心配されたが、ここフィレンツェではサンタ・クローチェ教会内において彼等に皮加工の技術を教え彼らの生活を支えたという経緯もある。
 内部のカピターノ(隊長)の部屋には最古のフィレンツェの景色が描かれた「慈悲の聖母」があるが、内部は非公開である。