サン・ロレンツォ教会

サン・ロレンツォ教会

 393年に聖アンブロシウスによって設立された教会。メディチ家の菩提寺である。
 11世紀にロマネスク様式に改築された。その後ルネッサンスの時代になってメディチ家の出資でブルネッレスキの設計で再び改築された。
 メディチ家の法王レオ10世がミケランジェロにファサード(正面の衣装)のデザインを依託したが、完成しなかったため現在もレンガむき出しの素っ気ないデザインとなっている。
 しかし、この教会の内部はブルネッレスキのデザインにより簡素で美しい姿をしている。屋根を木像で造っているため天井は平らな面 になっている。通常ゴシック建築などで屋根が石造りの場合半円形をしている。また今までの建築に比べ身廊と即廊の境の列柱が細く、即廊からも内陣が見える広々とした空間になっている。これも屋根が軽いためである。
 また、写真に写っている2つのクーポラは大きい方がメディチ家の礼拝堂で、小さい方がミケランジェロが製作したメディチ廟(新聖具室)である。
 どちらも一見に値する素晴らしいものなので、ぜひ見ることをお勧めする。
 この2つの施設に入るには教会の反対側に行く。入ると広間になっており、正面 にメディチ家の2人の教皇の3重冠がある。左に売店があり、階段を上がって右に行くと礼拝堂で、左に行くとメディチ廟である。トイレは階段の途中にあるが気づかずに通 り過ぎてしまう。


教会内部正面


教会右側面