サン・ジョヴァンニ洗礼堂
Battistero San.giovanni
フィレンツェの守護聖人サン・ジョヴァンニ(聖ヨハネ)に捧げられた洗礼堂。
この街で最も古く、最も神聖な建物の一つ。
建てられた年代ははっきりせず、4世紀まで遡るという説もあるが、11〜12世紀の建物だとする説が有力である。八角形をした屋根は13世紀の物で中にクーポラが作られている。
全体の構造も八角形で2段の列柱で支えられている。下の段はまぐさ式構造と呼ばれる方式で、上段の柱はアーチを支える構造になっている。
外壁は白と緑の大理石で装飾されている。この様式はそのまま、ドゥオモや鐘楼にも継承されている。
この洗礼堂で有名なのは扉である。3つあるうちの南の扉が一番古く、1330年にアンドレア・ピサーノによって作られた。
北の扉は、1400年代始めに公募(コンクール)によってロレンツォ・ギベルティに発注され、1402〜24年にかけて作られた。このときギベルティと最後まで争って、敗れたのが後に大聖堂のクーポラを設計した偉大な建築家ブルネッレスキである。
その後、東の扉も同じロレンツォ・ギベルティによって作られた。ミケランジェロが「天国の門」と称した扉で、1425〜52年の長きにわたって作られた傑作である。
現在、この扉は洪水によって傷み、修復したのを機会に大聖堂付属美術館に移されており、洗礼堂にあるのはそのレプリカである。
東の扉「天国の門」
見学
春・夏・秋:9時〜12時30分、14時30分 〜 17時30分
冬季:9時〜12時30分、14時30分 〜 17時
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